岡本議員

 11日の衆院予算委員会での基本的質疑で質問に立った岡本充功議員は、(1)地域医療構想(2)愛知国際芸術祭に対する文化庁の補助金不交付(3)水産庁取締船に衝突にした北朝鮮漁船沈没事件(4)戦没者遺骨収集事業のあるべき姿――などのテーマを取り上げた。

 まず岡本議員は、政府が進めている「地域医療構想」(全国424公立・公的病院への再編要請)について混乱が広がっていることを指摘。その進め方の妥当性について「これまでの公表方法や調査方法に大きな問題があったのではないか」とただした。また再編の可能性がある公立・公的病院について「病床、病棟を閉鎖したまま債務を返済していけと言われても、大変厳しい」と述べ、こうした病院に対し、しっかりと政策的な配慮をするように求めた。

 愛知県内で開かれている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」に対し、文化庁が当初交付するとした補助金を不交付とした件については、「補助事業として採択された事業が補助金交付の段階になって不交付決定されたというのはこれまでに例がなく、悪い前例を作ったのではないか。展示品の中身については私も不快感を持つものもあるが、手続きの適正性とは別の話だ」とした上で、「強く抗議したい」と述べた。

 北朝鮮籍漁船と見られる船が7日に日本の水産庁取締船に衝突し沈没した事件については、(1)漁船であると判断した根拠(2)日本の施政権が及ぶ場面がなかったのか。その際、船員らを尋問すべきではなかったか(3)今回は水産庁の船が海上保安庁に通報したためにこの事件が発覚したが、日頃このエリアで一体どれだけの船が衝突事件を起こしているのか、海上保安庁に通報するに至らないケースは他にもあるのか――等の点についてただした。特に3つ目の質問に関しては、水産庁職員が岡本議員からの事前通告の受け取りを拒否していたにもかかわらず、事前通告がなかったことを理由に大臣が答弁をしなかったことについて、岡本議員は強く抗議した。

 また遺骨収集事業について、2014年8月にロシア・ザバイカル地方で行われた遺骨収集事業での遺骨鑑定がずさんであったと見られることから、当時の遺骨鑑定の経緯をただすとともに、今後の収集事業でのDNA鑑定の導入を提案した。

PDF「10月11日予算委員会配布資料(岡本充功)」10月11日予算委員会配布資料(岡本充功)