斉木武志議員

 国民民主党の斉木武志議員は24日、衆院経済産業委員会の質疑に立ち、政府・与党と株式会社電通との癒着の問題を取り上げた。政府の新型コロナ対策事業の多くを電通関連の一般社団法人に委託し、「中抜き問題」が生じた結果、「税金が無駄遣いされている。一般社団法人を通す必要はない」と述べた。

 冒頭、経産省の持続化給付金事業の下請け企業が、電通の意向として、ライバル会社の博報堂に協力しないよう下請けに圧力をかけたという一部報道を取り上げ、家賃支援給付事業を株式会社博報堂ではなく、株式会社リクルートが落札した結果について梶山経産大臣に質問した。梶山大臣は「総合評価方式で選択した。今週立ち上げる外部委員会で評価結果の情報開示について対応していきたい」と述べた。

 また、電通が安倍総理をはじめとした閣僚らの支部に資金を寄付しているという距離の近い関係を取り上げ、「自民党や官邸とおつきあいしていないと落札できないのでないか」と競争入札が歪められていることに強く抗議した。その上で、経産省が評価した点数の開示を求めた。

 さらに、総務省のマイナンバーポイント事業を電通と電通国際情報サービスが設立した一般社団法人環境共創イニシアチブが委託したのは政府と同社団法人の設立者との癒着があるのではないかと指摘した。一般社団法人を通すことにより、中抜き問題が生じているとし、直接事業会社が受託すべきだと述べた。国民に給付が遅れても誰も責任をとらない問題も提起し、受託した企業が責任をとることが重要だと結んだ。