衆院予算委員会で28日、いわゆる森友・加計学園をめぐって明らかになった不適切な公文書管理や朝鮮半島問題等の内外の諸情勢に関する集中審議が行われ、国民民主党から質問に立った今井雅人議員は、関係者の証人喚問や調査特別委員会の設置等、真相究明に向けあらゆる手段を講じるよう政府・与党に要求した。
今井議員は冒頭、25日に衆院厚生労働委員会で強行採決された働き方改革関連法案に関連して「その日にもデータの間違いが見つかった。それをただしているうちに、与党が強行採決をした。十分な審議をしないまま与党が強行採決したことに厳重に抗議し、猛省を促したい」と述べた。
働き方改革関連法案にある高度プロフェッショナル制度の導入に対して、家族を過労死で失った過労死家族会の方々が安倍総理に面談を求めていることについて「法案が成立する前に会ってもらわなかったらだめだ」「向こうの懸念を聞くべきだ。しっかりひざ詰めで話をしてはどうか」と総理に面談に応じるよう強く提案した。
森友・加計学園問題等をめぐって安倍総理が「膿を出し切る」と発言していたことに触れ「膿を出し切ったと思うか」とただした。安倍総理が「国民の皆さまは、そうはお考えになっていないと思う」等と答弁したことを受けて、今井議員は調査特別委員会設置を含めてあらゆる手段を行使して真相解明するために「行政としても協力すべきだ」と総理に提案した。
さらに、森友学園問題では安倍昭恵総理夫人や総理夫人付だった谷氏の関与、加計学園問題では柳瀬元総理秘書官と愛媛県文書との食い違い、藤原内閣府審議官への食事の提供の有無等、依然として真相が明らかになっていない事柄が多いことから、安倍昭恵総理夫人、谷元総理夫人付、柳瀬元総理秘書官ら関係者の証人喚問を河村予算委員長に要求した。
最後に今井議員は質疑を振り返り、「この問題では膿がまだまだ出ていない。まだ解明していないことが山のようにある」と指摘し、政府・与党に真相解明に全力を尽くすよう要求した。また、「役人が悪い」を強弁する与党議員の姿勢に対して「役人が悪いというストーリーを作っているが、政治家にも責任がある」と問題視し、政治家も責任を取るよう説いた。