玉木雄一郎共同代表記者会見 国民民主党の玉木雄一郎共同代表は2日、定例記者会見を国会内で開き、(1)女性宮家創設(2)女性候補者支援強化策(3)ABC調査会等――について語った。

 冒頭、高円宮家の絢子様の婚約内定に祝意を述べるとともに、体調を崩された陛下の回復への祈念を表明した。そのうえで、昨年成立した皇室典範特例法の付帯決議に触れて「女性宮家の創設など、陛下の公務負担軽減等の観点からしっかりとした対応策を講じるべきだ。政府は速やかに付帯決議に基づいて検討を行っていくことを強く求める」と述べた。

 続いて、今国会で候補者男女均等法が成立したことを受け、総務会で決定した国民民主党の女性候補者支援強化策について説明した。「30%の女性候補者を目指す。育成から立候補、選挙、議員活動のスタートまでを一貫して女性議員ネットワークなどでもフォローしていきたい。特に子育ての悩みとか女性ならではの立候補にまつわる悩みがたくさんある。そういったものも寄り添ってフォローしていきたい。資金的な制約の中で立候補をためらう方も多いと思う。都道府県議会初挑戦の女性であれば最高260万円を支援する。いろんなことをしながら女性候補者の発掘と育成に努めていきたい」と語った。来年の統一自治体選挙に向けては、「候補者数を男女同数にしたいが、少なくとも30%程度は女性候補を実現したい。国際的にも日本は女性の政治参加が少ないと言われている。わが党は率先して女性候補者の擁立を図っていきたい」と意欲を示した。

国民民主党は女性候補者比率30%をめざします!

国民民主党の女性候補者支援策

国民民主党の女性候補者支援策

 結党時に発表した、未来を先取りするさまざまな課題を集中的に取り扱う「プロジェクトABC」を具体的に検討するための「ABC調査会」を正式に設置したことを発表した。ABCは、人口知能のAI、生活を支えるベーシックインカムのBI、地域コミュニティーの自立のCIからきているという。調査会は今週にもスタートし、「Aの分野、革新的テクノロジーの分野について様々な意見を聞いて、規制緩和の必要性、法的な枠組みの必要性について議論したい。特に仮想通貨にまつわる様々な現状と法的問題点について現場で活躍している方や詳しい弁護士の方などにも話を聞いていきたい」と意気込みを語った。

プロジェクトABC

 政府が女性宮家の創設に慎重な姿勢であることについての受け止めを問われて「皇室全体で18人、女性皇族が6人。お年頃を迎える女性皇族は次々と皇籍を離脱していくことになる。これからの皇室の永続的な皇統のあり方を考えれば待ったなしだ。議論を先送りするものではないし、先送りしてはならない。(皇室典範)特例法付則にも『検討する』と書いてある。政府にも速やかに議論を開始してもらいたい。わが党の中にも旧民進党時代に取り組んできた仲間がいる。わが党の中にもあらためて検討の場を設けて、女性宮家の創設等について皇統の安定的な継続についての議論を行っていきたい」と述べた。

 働き方改革関連法案をめぐる国民民主党の対応が与党寄りではないかなどと批判が出ていることについて問われ「与党寄りとは思っていない。与党に対抗するためにできるだけ野党は協力して巨大与党に向き合っていくのが基本だと考える。国会の場合は、現場現場にいろんな積み重ねがある。現場の判断を尊重したいと思っている。われわれは(働き方改革関連法案に)最終的に反対している。その意味では乱れずまとまって反対した。仮に最終的に付帯決議を取って賛成するようなことになれば、それは野党として対応が分かれたことになる。最終的にしっかりと反対、特に高プロは問題があると明確に意思を示している」と述べた。