IR法案「強行採決を前に野党にできることとして付帯決議を獲得」舟山国対委員長

 与党は参院内閣委で19日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法案の採決を強行した。国民民主党は他の野党とともに反対したものの、法案は与党の賛成多数で可決された。

 委員会終了後、舟山康江国会対策委員長、矢田わか子内閣委員会理事が記者会見し、国民民主党の対応について記者団に語った。

 舟山委員長はまず、与党の強い採決要求に対し、矢田理事が「法案にも採決にも断固反対!」と主張したことを報告。しかし与党は採決方針を変えることなく、交渉打ち切りの姿勢を見せたため、最終手段として、法案の問題点を再度洗い出し、依存症被害を少しでも食い止めるための31項目の付帯決議を要求した。

 付帯決議の項目が31にも及んだことについては「法案は非常に中途半端。問題があることの証」と説明。そのうえで付帯決議を求めた理由を「一昨年のカジノ推進法の際にも16項目の付帯決議が付いた。付帯決議には法的拘束力はない、意味がないとか言われるが、この推進法の16項目の付帯決議が、今回の審議にも生きた」と述べた。

 議席数が少ないうえに会期も大幅延長され、カジノ法案を廃案にもち込むのが困難となったことを受けて、国民民主党は、最後には怒号が飛び交うなかで、付帯決議で法案の問題点を世に知らしめる戦いを展開した。

 矢田理事は「最大限私たちにできること、少数野党にできることとして付帯決議を条件に採決した。正々堂々と反対した」と語った。

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