聴衆の声援の応える両候補。司会は田名部匡代参院議員。

 代表選に立候補している津村啓介、玉木雄一郎の両候補は30日、福岡市を訪れ、地元メディアを対象とした記者会見と、繁華街での街頭演説に臨んだ。

 記者会見では、集まった記者から「代表選挙での福岡、九州の位置づけ」「来年改選の野田国義参院議員への対応」「代表選で訴えている政策の実現性について」「憲法議論に対する考え」「安全保障観と進めるべき安全保障政策は何か」「野党共闘で消費税引き上げへの積極姿勢はハードルにならないか」「参院複数区での候補者調整について」といった質問が出された。

 憲法議論については、玉木候補は「議論は積極的にやるが、権力者側の都合だけでやるものではない。任期の間に憲法改正をした総理だという実績を残したい『思い出づくり』、改憲の私物化と私は呼んでいる。むしろ『明治150年』を迎え、国と地方の関係が今の中央集権のままで良いのか、第8章の地方自治の本旨の議論をやるべき。また臨時国会開催の期限について、行政側に命令義務を課す方向での改正議論をすればいい」と表明。津村候補は「私は憲法議論については『民主党、民進党のDNA』を最も多く、正統な立場で継いでいるとの自負をもっていて、論憲の立場だ。玉木さんの挙げた論点の他に皇位継承について、女性天皇や皇室典範の改正に取り組むべきだと考える。自民党の改憲案には立法事実がないので反対だ」と述べた。

 会見を終え、隣接する天神スカイビル前に歩いて移動した両候補は、待ち受ける市民の前でマイクを握り、それぞれの政見を訴えた。

 津村候補は「私たちは14日間で15カ所の地域をまわり12回の討論会で政策を戦わせている。今の日本の政党で全国展開の党首選をやっているのは自民党と私たちの2つだけ。自民党は政治家の家系に育った60代のお2人が論戦を交わすが、討論会はわずか3回。私たちは玉木さんが49歳で私が46歳と、ともに40代で、政治家の家系ではないけれど志を持ち、日本の将来に強い危機感を持って、政治の世界に飛び込んだ。そんな私たちが政権批判にとどまらず、次世代の日本のあり方を、時には大胆に訴えて代表選を戦っていることに使命感と誇りを持っている」と語り、今回の政策の柱である「3つの現状打破」を訴えた。

 玉木候補は、「津村さんも私も、親も祖父も政治家ではない。福岡の仲間の議員たちも皆そうだ。国民民主党の特徴のひとつは、普通の暮らしや人生を紡いできた人間が、普通の人たちの暮らしを良くしようと集まった政党。自民党では父親か祖父が総理大臣じゃないと総理大臣になれない。予算委員会などで閣僚席を見たらみんな世襲ばかり。そんな大名のような、家業として引き継いでいくような政治ではなくて、普通の暮らしをしている皆さんの声を届ける政治をもう一度作り上げていかなければならない。そんな思いで国民民主党を結党した」と述べ、子どもたちへの大胆な支援策の有効性を中心に政策を語りかけた。

 福岡での街頭演説のライブ動画はこちらで視聴可能です。
 https://www.pscp.tv/w/1OyKAQQwoPNKb
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