災害対策本部

 国民民主党災害対策本部は4日、九州や中部地方を襲った令和2年7月豪雨の被害状況と支援策の進捗状況について、内閣府、国土交通省、総務省、厚生労働省、経済産業省から報告を受けた。古川元久災害対策本部長は熊本県等で甚大な被害が出てから1か月を迎え、「被災者のみなさんに少しでも寄り添っていきたい」とあいさつした。

 内閣府は7月31日に「被災者の生活と生業(なりわい)の再建に向けた対策パッケージ」に1000億円の予算措置を閣議決定したと報告。同パッケージの基本方針は被災者の生活と生業の再建に向け、被災地のニーズや地域ごとの特性を踏まえつつ、緊急に対応すべき施策を取りまとめ、第1弾として予備費等を活用し速やかに対応するもので、今後も必要な財政措置等を行っていくとされる。
 緊急対応策の柱は以下のとおり。(1)生活再建(廃棄物・土砂の処理、住まいの確保、切れ目のない被災者支援、交通の確保、金融支援等)(2)生業の再建(観光業等の中小・小規模事業者の支援、農林漁業者の支援、地域の雇用対策等)(3)災害応急復旧(河川・道路等インフラの復旧、災害復旧事業の迅速化)(4)災害救助(避難所等の応急救助等、自衛隊等の活動)

 浜口誠参院議員は、被災者の災害損失や自家用車を廃車にする場合の税制面での控除の検討を求めた。また、全国の避難所の27%が災害危険エリアにあるとの一部報道を取り上げ、政府の認識と安全圏への移動についてただしたが、明解な回答は得られなかった。

 舟山康江参院議員は、地元山形県では災害支援策の内容がわかりにくいという意見が多いと述べ、被災者に支援策をわかりやすく説明するよう申し入れた。また、最近の豪雨災害の主な原因が河川の氾濫によるため、政府に河川の整備をいっそう推進するよう求めた。

 小熊慎司衆院議員は、自然災害が想定外に変わっていく今後の災害対策として、河川整備とともに森林伐採などへの財政措置も必要だと述べた。