古川元久議員

 古川元久代表代行は29日の衆院国土交通委員会の閉会中審査で質疑に立ち、政府の GоTоトラベル事業を取り上げた。

 冒頭、「政府は感染が拡大する中、GoTоトラベル事業を強行したのは大問題だ。旅行需要が喚起されていない。観光業の現場は混乱し、GoTоトラブルになっている」と危機感を表明した。

 参考人の尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長に「28日に愛知県の感染者が100人を超えたが、東京都以外であればGoTоトラベル事業をやってもよい状況なのか」とただした。尾身会長は「感染のドライビングフォース(因子)は東京の感染が地方に伝播した。東京都の感染は別格だ」と東京都が対象地域から除外された背景を説明した。また、分科会の政府への提言について問われると、「感染レベルをベースに事業を変更していくべきだ。今後の感染状況に応じて、政府に除外地域の拡大を提言していく」と述べた。

 GoTоトラベル事業の問題点として、(1)東京都の除外で現場の混乱が起こったため、今後対象地域を見直す場合に2週間程度余裕をもって周知する、(2)東京都に在住していても住民票がない人たちが抜け穴になってしまう──の2点を挙げた。

 その上で、赤羽一嘉国土交通大臣に対し、感染拡大を防止するために「一度立ち止まって、しっかりと制度設計を見直していただきたい」と要請した。