古川元久代表代行は23日、国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で開催された「第18回シベリア・モンゴル抑留犠牲者追悼の集い」に党を代表して参列し、挨拶と献花を行った。
古川代表代行は、「シベリア・モンゴルの遠い異国の地で、戦争が終結したにも関わらず、理不尽に連行され、劣悪な環境下の過酷な労働を強いられ、無念の思いの中で亡くなられた抑留者の皆様に対して、衷心より哀悼の誠を捧げる」とともに、抑留生活に耐え、引き揚げ後も苦労が続いた元抑留者と遺族や家族、関係者の尽力に敬意を表した。
当時の民主党が積極的に取り組んだ「強制抑留者に係る問題に関する特別措置法」が2010年に成立してから10年を迎えたとし、「残念ながら、国の責務として規定した抑留の実態調査は遅れている。シベリア抑留者等の遺骨について日本人のものではない可能性があることなどが指摘されながら、長年にわたって放置されてきたことも明らかになった。元抑留者の方々がご存命のうちに、実態を明らかにしなければいけない」と政府にいっそうの対応を求めた。
また、「日本人の戦後抑留、強制労働というあってはならないが実際に起きてしまった歴史的事実を次世代に伝えて行かなければならない」とし、「シベリア抑留問題を最重要の政治課題の一つとして全力で取り組んで行く」と決意を述べた。
1945年の8月23日、旧ソ連の指導者スターリンが日本人捕虜のシベリア抑留・強制移送を命じ、約60万人が抑留され、そのうち6万人以上が亡くなった。毎年8月23日に、旧ソ連・モンゴルからの遺骨1万7千余柱が収められている千鳥ヶ淵戦没者墓苑で追悼の集いが開催されている。