階猛議員

 衆院本会議で27日夜、政府提出の外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入国管理法改正案の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決した。採決に先立ち国民民主党・無所属クラブを代表して階猛議員は、法案の内容、審議に不可欠な資料、審議の手続きのそれぞれで問題があると指摘し、反対の立場から討論を行った。

 法案の内容に関して、在留資格を得るために必要な日本語を含めた技能、知識の水準などの「特定技能」や新たに在留資格が認められる業種や受け入れ人数、外国人労働者の処遇が法文で明らかになっていないことを問題視した。

 資料に関しては、本法案施行により増加する外国人労働者の見込み数とその根拠、「特定技能1号」資格を得る外国人労働者の主たる供給源となる技能実習制度の運用状況が法案審議にとって不可欠な情報であるにもかかわらず、前者については経産副大臣が「仮置き」だと驚きの答弁をしたり、後者については法務大臣が集計結果とそれに基づく評価に著しい誤りがあったことを認めたりというずさんな管理を批判した。

 審査手続きに関しては、自民党理事の1人が異常に過密な委員会運営を行う理由について「会期末が12月10日と決まっているからだ」と発言したように、審議の内容、方法を問わず短期間で採決しようという議会制民主主義の本質を踏みにじる姿勢が明らかであり、「断じて容認できない」と述べた。

階猛議員

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