2018年度補正予算反対討論・西岡秀子議員

 衆院本会議が5日開かれ、2018年度第2次補正予算に対する討論が行われた。国民民主党は西岡秀子議員が反対討論を行った。

 西岡議員は、毎月勤労統計の不正調査問題発覚をきっかけに、現在24の統計で不正や不備が明らかになったことに言及。このことにより予算審議の前提が大きく崩れていると強調した。統計調査に深く関わっていた担当者の参考人招致に応じず「隠ぺい体質そのもの」と安倍政権の対応を批判。アベノミクスがうまくいっているように見せるために賃金データの操作が行われている疑念がある中、国民から従来以上に厳しい目が向けられていると指摘した。

 補正予算の中身については、今回は「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」のうち速やかに着手するものとされているが、全てが緊急性があり、真に防災・減災に資する事業であるかの検証が十分行われているとは言い難いと述べた。3年間で総事業費が7兆円にのぼるという数字も政策的な根拠が明確とは言えないと述べ、政策的裏付けとなるデータも十分にない中で予算の計上が認められていいのか疑問を呈した。

 防衛費は当初予算に計上すべきであり、消費税の軽減税率の導入も分かりにくく、不公平が生じ、混乱をもたらす制度であることが明らかだと力を込めた。消費税引き上げの最終決定を明言しないなか、幼児教育・保育の無償化の立ち上げ経費支援をはじめ、増税を前提にした事業が補正予算へ計上されていることを疑問視した。

 最後に西岡議員は、毎月勤労統計の不正調査問題をはじめ、公文書改ざん問題など行政の不祥事が頻発している中、官僚だけが責任を取り政治家が一切責任をとらない状況が日本社会や次世代の子どもたちに目に見えない大きな影響を与えていると指摘。安倍総理に「思いを致してほしい」と強く訴えた。

 2018年度第2次補正予算は自民、公明、維新、希望らの賛成多数により可決した。