世界各国の女性政治家による国際会議「女性政治指導者(WPL)サミット」が開催され、27日午後の分科会では、小宮山泰子衆院議員、矢田わか子参院議員がスピーカーを務めた。

小宮山泰子議員

小宮山泰子議員

 第二分科会「女性の政治キャリア:障害、障壁、架け橋」でスピーカーを務めた小宮山議員は、「女性の政治参加の障壁となっているのは、男性中心の政治のあり様」だとして、日本の女性政治参画の歴史を紐解きつつ、性別役割分業意識やインフォーマルな権力構造、選挙制度の問題に言及した他、出産や子育て、介護など、女性に家庭的負担が偏っていることも大きいとして、「男女の能力に差は無くても、男女の置かれている環境には違いがある」と説明した。西岡秀子衆院議員、永野裕子豊島区議・女性議員ネットワーク会議東京ブロック世話人が参加した。

矢田わか子議員

矢田わか子議員

 第三分科会「Society5.0で豊かさの実現」でスピーカーを務めた矢田議員は、「革新的な科学技術の進歩の下で、人々の働き方や生活環境にも変化が生じ、高齢化社会に伴う介護、医療、過疎地域の問題解決のみならず、安心安全に暮らせる社会が実現できれば、Society 5.0の理想に近づける」とした。世界中で格差が拡大し、日本でも高齢単身世帯やひとり親家庭、非正規労働者、子どもの貧困などの問題が深刻化しているとして、「AI(人工知能)やロボット技術などの活用は、格差や貧困問題の根本的な解決を含めた社会政策にも、深くコミットするものでなければならない」とし、「私たち女性政治家は、より広い視野に立ち、生活者の視点を持って、多様な立場や背景を持つ人たちに、多様な考えを持って対応することが重要だ」と参加者に呼びかけた。