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 平野幹事長は10日、富山市を訪れ、野党統一候補で国民民主党公認の西尾政英(にしお・まさえい)候補と共に街頭演説を行った。平野幹事長は「企業の利益が働く仲間のみなさんに配分されていない。働く人が報われる税制にしなければならない」として、国民生活の向上への取り組みの必要性を訴えた。

 平野幹事長は「安倍政権が6年半、衆参ともに3分の2の議席をもって政権運営をしてきたが、その結果国民の生活が本当に良くなったのか」と疑問を投げかけた。安倍政権は強いものがより強くなればその恩恵を受ける「トリクルダウン」で全体の経済が良くなると説明してきたが、GDPの6割を占める個人消費が伸びなければ国の経済成長は望めないとし、「企業だけが恩恵を受けている社会になっていないか」と指摘。「もう一度政治を国民の手に取り戻し、原点に戻って国民生活が豊かになる、そんな経済政策を取っていかないといけない」「家計第一。国民のみなさん一人ひとりの声を聴いて、新しい答えを作っていく」「安心して暮らせる年金制度を作ることができる政治を作っていこう」と聴衆に呼び掛けた。

 また現在、国会で野党の議席数が少ないことにも言及。不都合な事実を隠し、政策のエビデンスとなるデータを政権の都合のいいように改ざんする政府に対し、国会が行政監視という役割を果たすために、この参院選で野党の議席を大きく伸ばすことが必要だと説明。この富山では富山県民の代弁者として、国民民主党公認の西尾候補を送り出して欲しいと訴えた。

 西尾候補は、家計第一で安心安全な政治を作っていきたいと立候補に至った思いを述べた。老後の生活資金が2000万円が足りないとの金融庁の報告書について、政府には説明する責任があり、その説明責任を果たさなないまま選挙戦に突入したことを厳しく批判した。安倍政権の経済政策についても言及し、「この国がごく一部の勝ち組と多くの取り残された人になる。こんなことを続けていたら、地方から、社会的弱者からだめになってしまう」と危機感を表明し、富山県で初めて与野党1対1の対決となった今回の参院選で、野党統一候補である自身への支持を訴えた。

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聴衆にアピールする平野幹事長と西尾候補ら