田辺徹候補の個人演説会にかけつけた平野博文幹事長

 「野党の議席が膨らまないと、数の力で全部押し切られてしまう」。平野博文幹事長は10日、国民民主党公認で参院選石川県選挙区から立候補している田辺徹(たなべ・とおる)候補が輪島市で開いた個人演説会に参加し、応援演説を行った(写真上は左から地元衆院石川3区の近藤和也衆院議員、田辺候補、平野幹事長)。

 平野幹事長は、6年半続いている安倍政権下で、働く人の賃金が上がらず、個人消費が増えていない現状を説明。麻生金融担当大臣が高齢者の年金不足を指摘した金融審議会ワーキンググループの報告書を受け取らなかった問題でも、「都合の悪いところを隠すから、将来に対する不安だけが残る」と批判し、選挙への影響を考慮するのではなく国民生活のために与野党を超えて取り組むべき課題であるとの考えを示した。

 また、消費税自体には反対ではないとしながらも、今年の秋に予定されている消費増税に伴う軽減税率の導入について、「新聞を配達してもらうと8%で、キオスクで買うと10%というのはなぜなのか」と、複雑かつ不透明な制度の導入に疑問を投げかけた。

 そのうえで、諸課題の解決を「正直な政治」で解決すべく、「一人ひとりが怒れば政治は変わる」「あなたの1票で政治が変わる。必ず変わる。最後まで力を貸してほしい」と、集まった有権者に田辺候補への支持を強く呼びかけた。

 田辺候補は、自民党が「安定した政治」と「不安定な政治」のいずれを選ぶかと乱暴な二者択一を有権者に迫っていることについて、「アベノミクスはお金持ちがもっとお金持ちになる政策」「こんな政治に安定された日には庶民にはたまったもんじゃない。もっとも安定した国は独裁政治の国。変革を求めなくてはならない」と述べ、「庶民(ひと)が普通に暮らせる国に」のスローガンを掲げて選挙戦を戦う自身への支持を訴えた。

生活者の視点から演説を行う田辺候補

生活者の視点から演説を行う田辺候補

個人演説会の参加者に握手を求める田辺候補

個人演説会の参加者に握手を求める田辺候補