菅原一秀元経産相、河井克行元法相と、「政治とカネ」の問題をめぐり閣僚の辞任が相次いだことを受けて衆院予算委員会集中審議が6日に開かれた。国民民主党からは渡辺周議員が質問に立ち、安倍総理の任命責任を追及した。
渡辺議員は、組閣時に安倍総理が「令和の時代にふさわしい布陣」と、改造内閣を自画自賛したことなどを取り上げた上で、総理に対し「どのように責任を取ろうとしているのか、どのような責任を感じているのか」と問いただした。安倍総理は、「申し訳なく思っており、責任を痛感している」とは述べたものの、任命権者としての責任の取り方については、「速やかに後任を任命し、行政を前に進めることで、国民の信頼回復に努めていく」とすり替え、はぐらかしの答弁に終始した。
さらに渡辺議員は、(1)辞任した菅原元経産相が(辞任前に)「明日、説明する」「事実関係を調査中」と述べていたにも関わらず、その後、公の場で何の説明もしていない(2)辞任した2元大臣を予算委員会に参考人として出席させるよう野党が要求しているにも関わらず与党が拒否している――ことなどを取り上げた上で、「自身の言葉で、公の場で説明すべきではないか」と、2人の元大臣の説明責任を追及した。また「党総裁として、しかるべき調査を主導したり、釈明をすべきではないか」と、安倍総理が疑惑解明に積極的な役割を果たすことなども求めた。これらの質問に対し安倍総理は、疑念を持たれた個々の議員が自ら説明を果たすべき、と答弁するに留め、総理自らが説明を促したり、積極的に調査を主導するなどの任命者として当然の責任を果たすことは認めようとしなかった。
渡辺議員はこのほか(1)関西電力不祥事についての第三者委員会による調査の進捗状況(2)カジノ管理委員会の運営に際しての管理委員と業界の癒着防止――などのテーマを取り上げた。