伊藤孝恵議員

 参院文教科学委員会で3日、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案」(給特法改正案)の質疑があり、国民民主党は伊藤孝恵議員が質疑を行った。伊藤議員は、教職員の長時間労働をなくすには学習指導要領を見直し業務量を減らすこと、業務を分担できるように人を増やすことの2つが大事だと萩生田文部科学大臣に提案した。

 「必要な人材はちゅうちょなく教育現場に入れ、総がかりで改革を進めて教職員の働き方を変えていきたい」と答弁する萩生田文科大臣に、伊藤議員は「本当にその通りだと思う。それなのに、業務量自体を見直すことになぜ最初に取り組まないのか疑問がある」と指摘。教職員の長時間労働の是正を掲げながらも、文部科学省が作成する学習指導要領の内容は分厚くなっていき、「この分厚い冊子の内容を一生懸命やった結果、学校現場の長時間労働が増えるスパイラルが生まれている」と強調した。

 その他にも伊藤議員は、日本の今後のインクルーシブ教育(障害がある子どもと障害のない子どもが共に同じ教育を受けること)の推進を提案。「みんなが同じ学校で学べるインクルーシブ教育が必要だが、今の体制では実現するのは本当に難しい。まだまだ政治の努力が足りない」と述べ、より一層のインクルーシブ教育の推進を政府に求めた。