田村まみ参院議員

 参院予算委員会で30日、2019年度補正予算の質疑後に討論が行われ、共同会派を代表して国民民主党の田村まみ議員が反対の立場から討論を行った。

 反対理由の説明に先立って田村議員は、昨今の度重なる台風により記録的な大雨や突風となり、河川の氾濫、堤防決壊が起こり、全国各地に甚大な被害がもたらされている事態を受けて、昨年秋の臨時国会で補正予算を提出するよう政府に再三にわたって求めてきたが、今日まで遅らせたことから補正予算に反対すると表明した。

 補正予算提出を遅らせた原因に関連して、安倍政権の利権体質を象徴している「桜を見る会」、カジノIR汚職、公選法違反疑惑などへの追及を逃れるために臨時国会を早々に閉会させたのではないかとの疑念があると述べ、「被災地より自己保身を優先したのであれば、許しがたい」と語気を強めた。

 もう1つの原因に関しては、「兵器購入ローンなどすでに計画されている支出や、本予算を少なくみせるための組み込みや、また、決算余剰金は半分以上は借金返済に使うと決めているが、公債発行を表面的に少なく見せかけるために利用しようとしている。これはいわゆる粉飾ではないか」と問題視した。

 最後に田村議員は、今回の補正予算が災害復旧・復興関係の補正予算のみの提出であれば、「賛成したが、残念ながら、都合よく組替えられた粉飾補正予算、家計第一ではない経済対策が多くを占めているため、賛成できない」と述べ討論を終えた。