玉木代表

 「コロナに全力を挙げる時に何をやっているのだということ」。13日、緊急野党党首会談の直後に行われた玉木雄一郎代表の定例会見。国会での審議が紛糾している検察庁法改正案が党首会談で話し合われたことについて「(改正法案のうち)定年の延長・役職延長を認める部分について、削除・切り離しの上で審議を行うことを強く求めていくことを野党間で合意した」と報告した。

 衆院内閣委での同法案の審議について「今日、わが党の後藤祐一委員が質問した、定年の延長と役職の延長を認める際の『基準』が、今の時点で全く白紙ということが明らかになり審議が止まっている」と話した上で、玉木代表は「ただでさえ独立性が害されると言っている訳なので、役職定年や定年の延長を例外的に認める際の客観的かつ明確な条件を示さないと、これ以上審議に応じられないというのは当然だ」と述べた。さらに法案自体について「不要不急のことは控えて下さいと国民の皆さんにお願いしてるのに、施行が2年も後の法案を急いで審議することこそ最大の不要不急じゃないかなと思う。中身も筋が悪いし、やり方もタチが悪い」との見解を示した。

 新型コロナウイルス関連の経済対策については「本当に早急にやらなければいけない。補正予算については今月中に編成をして、来月から新たな支給ができるようなタイミングでやらなければいけない」と、スピード重視の考え方を示した上で「政府与野党連絡協議会の枠組みなどを通じて、政府には我々の意見もしっかり聞いていただきたい。特に家賃の支払いを支援する法案と学生支援法案については、早くから法案を作ってきた。これをベースにぜひ与党の皆さんにもご協力を頂きたい」と、政府に対して協力を呼びかけた。

 また持続化給付金について国会質問でも取り上げたことに触れ、「先日、私が国会で指摘したのは3点――(1)事業収入が前年比で50%以上に落ち込まないと対象にならない、そして(2)前年度の売り上げの記録なければ対象にならない(3)フリーランスの方などが雑所得や給与所得で申告している場合には貰えない。このことについて梶山経産大臣は今週中にも考え方をまとめて発表すると仰ってている。この持続型給付金の要件緩和、そして大幅増額ということで、速やかに対応してもらいたい」と語った。

 中国・韓国からの入国規制の緩和について記者に尋ねられると「色々な動きがあるが、日本はまだ感染収束に至っていない。両国からの入国については慎重に対応すべきだと思う」との考えを述べた上で、国会質問でも取り上げた経済的安全保障について触れ「比較的割安感が出ている日本の企業や資産が安く買い漁られないようにしなければならない。国家技術を持った中小中堅企業に対しても、日本の政府系金融機関からの資本的な支援を強化する、そういったことも第2次補正で強く求めていきたい」と、語った。