大塚耕平共同代表は2日、新潟県知事選挙(6月10日投開票)に立候補している池田ちかこ候補の応援のため新潟市を訪れ、野党6党派代表の街頭演説会で「新潟のことは新潟で決める。池田候補を当選させ安倍政権を退陣させよう」などと訴えた。
「新潟初の女性知事には池田さん以外ありえない」と大塚共同代表は集まった多くの聴衆に訴えた上で、「新潟のことは新潟で決める。私たちは、地方分権をどんどん進め、地域主権だということを訴えた政権を預かったが、今また、何でも中央で決めようという流れに戻ってしまっている」と、安倍自民党政権の中央ありきの政治姿勢を厳しく批判した。
「政策を決めるときに、事実を公開して共有し、熟議を尽くして決まったことには従う。しかし何が正しいなどということは絶対的には言えないので、権力は抑制的に行使する。これが民主主義だ。しかし、今は事実を隠ぺい、改ざん、廃棄し、そして熟議を避けて権力を乱用する。こんな政治は許せない。池田さんを当選させ、民主主義をないがしろにする安倍総理を退陣させよう」と訴えた。
池田候補は、「新潟県は、持ち家率全国5位、通勤時間の短さと余暇時間は全国1位、そして子どもたちの運動能力全国3位だ」と、新潟県が他県より秀でている点を挙げたうえで、「女性の就業率が高い新潟県。働くお母さんの目線に立って、しっかりと支援をしていきたい」「子どもたちの安全が脅かされている。何があっても子どもたちの安心・安全を守っていく」「どんな家庭に生まれても、教育を受ける権利を保障する、新潟県版給付型奨学金をさらに発展させ、子どもたちの学ぶ権利を守っていきたい」「若者たちが安心して新潟県に戻ってきてもらうために、政策を実現していきたい」と、自らが進めたい政策を訴えた。
「今回の選挙の大きな争点は原子力発電所再稼働問題だ」と強調し、「私は柏崎市出身。『原発なんかもういらない』という声と、『原発がなければ生きていけない』という両方の声を聞きながら仕事をしてきた。私だからこそできることがあると思っている。だから私たちで決めていこう」と池田候補は語りかけた。そして、「原発を大推進している安倍政権の言いなりにはならない。この声を新潟県から上げていくということは、国の政策、エネルギー政策を変えるべきではないかということを原発立地県から発信することになる。私は、原発がなくても新潟県の地域経済が成り立っていくように、新たな雇用、産業を生み出すための検討会議を立ち上げさせてもらう。女性がきらっと輝く、子どもたちの笑顔が輝く、そして一人ひとりの県民の皆さんが自分らしく輝く、そんな新潟県を一緒に作っていこう」と力強く訴えた。
大塚共同代表ぶらさがり記者会見
街頭演説会ののち、大塚共同代表は記者団の取材に応じた。
今回の新潟知事選の位置づけについては、「野党全体で、安倍政権の退陣を求めて国会で活動している。この選挙は、新潟県知事選と同時に、国政選挙的な意味もある。そういう意味では、国民民主党としてもぜひ池田さんに勝ってもらいたい」と大塚代表は述べた。
今回の野党共闘の形については、「知事選や衆院選、参院の1人区など、1つの議席を争う選挙では、野党は全体として協力し合わないと選択可能な政治にならない。5党1会派の共闘の姿は当然の姿だ」と表明した。
知事選候補者の池田さんについては、「いい候補だ。これまでの活動実績もあり、県政の課題を良く理解している。経験を積んでいるうえに、時代の流れでもある女性候補であり、非常にすばらしい候補だ。池田さんはまさしく県民の代表、対して相手候補は霞が関と自民党の代表だ」と述べ、この点をはっきりとさせて行けば勝てると述べた。
原発政策については、「私たちも30年代原発ゼロという大方針を変えていない。野党の固まりが原発に頼らない社会を目指すという方向性を共有している」と述べた。