舟山国対委員長

 舟山康江参院国会対策委員長は11日、国会内で定例の記者会見を行った。

 参院選挙制度改革に関する自民党の審議の進め方を野党は不服とし、石井浩郎・政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会委員長に対し10日に維新が問責決議案(本会議の議題となるもの)、11日に国民民主党をはじめ主要野党が不信任動議(委員会の議題となるもの)を提出した。このうち問責決議案は議院運営委員会での協議の結果採決が見送られ、不信任動議は委員会で否決された。そのうえで、自民党から提出されていた参院選の定数を6増する自民党案(公職選挙法一部改正案)の質疑を終局し、討論なしで採決を行う動議が委員会で可決された。こうした自民党の審議の進め方に舟山委員長は「討論省略は言論封殺だ」と語り、本会議開会を前にして国会が混とんとした状況となっていることを説明した。

 西日本での豪雨被害が深刻な中、政府提出の「特定複合観光施設区域整備法案」(IR整備法案)の審議を与党が進めようとしていることについても舟山委員長は言及。この法案の担当大臣が災害を担当する石井啓一国土交通大臣であることから、「未曽有の災害にしっかり専念すべきだ」と指摘。「カジノの議論よりも災害対策をすべき」と言っているにもかかわらず、審議を進めようとする自民党の態度に疑問を呈した。

 「平成30年7月豪雨」に対する政府の対応については、「政府の初動が遅いという疑念はぬぐえない」とし、政府が官邸のオペレーションルームにいつ入ったのか等を今後ただしていく考えを示した。