【参院】「伊達議長の言動は参院の文化・伝統踏みにじるもの」参院議長不信任案を審議

【参院】「伊達議長の言動は参院の文化・伝統踏みにじるもの」参院議長不信任案を審議


 参院で19日、国民民主党など野党会派が共同で提出した伊達忠一議長に対する「不信任決議案」が審議された。国民民主党・新緑風会の大塚耕平議員会長が趣旨説明を行い、榛葉賀津也参院幹事長が賛成討論に立った。

 趣旨説明に立った国民民主党の大塚議員会長は、豪雨災害の被災者救済と復旧・復興に全力を挙げるべき時にこのような議長不信任決議案を本会議にかけなければならないことを「極めて遺憾」だとしたうえで、伊達議長を不信任とすべき理由として(1)今回の豪雨災害への対応について政府に適切な対応を求めるべき時に、不要不急で問題の多い法案の審議、強引な委員会運営などを傍観した(2)特に不要不急かつ問題の極めて多いIR(カジノ)法案の審議強行を見過ごした(3)参議院選挙制度改革で会期末近くに自民党が突如6増案を提示する中で、議長斡旋や協議の継続を求める公明党や野党の求めに耳を貸さずに議論を打ち切ったこと――の3点を挙げた。

賛成討論を行う榛葉賀津也参院幹事長

賛成討論を行う榛葉賀津也参院幹事長


 榛葉参院幹事長は討論の冒頭、豪雨災害で亡くなった方々の冥福を祈り、早期の激甚災害指定や補正予算措置などを含め全力で災害対応・復旧活動に当たることを政府に求めたうえで、今、国会議員がやるべきことは、いかに被災地・被災者に寄り添い、自分に何ができるのかを最大限考え、実行することであって、「カジノを解禁して、ギャンブルを振興させようとする政府・与党の対応は、到底理解できない」「国民の生命、被災地の人命救助よりも、カジノ解禁を優先することが『良識の府』の議長・伊達忠一君の良識なのか」と問いかけた。

 また榛葉参院幹事長は、参院選挙制度改革に関する伊達議長の一連の対応についても「伊達議長は自ら汗をかくことを一切拒否した」と指摘。 伊達議長のこのような行動は、全会一致には至らなくとも、最後の最後まで各党・各会派間で合意を得るために最大限の努力をしてきた参院の文化、伝統を踏みにじるものだと断じた。