参院厚生労働委員会は24日午後、毎月勤労統計調査不正問題について、閉会中審査を行った。国民民主党からは川合孝典(写真上)、礒﨑哲史両議員が質疑に立ち、特別監察委員会の独立性について追及を行った。
川合孝典議員
「のけぞる思いだ」と今回の不正問題を知った時の感想を冒頭に述べた川合議員。弁護士や統計の専門家で構成する特別監察委員会が取りまとめた検証結果で結論づけられていることは「組織的隠ぺいは見られなかった」ということのみであり、具体的なことが書かれていないことを指摘。この報告書が、不正調査に関わっていた職員に意見を聞きながら作ったものであり、第三者性がまったく担保されていないことも追及。厚生労働省や官僚が関わらない本当の意味での第三者組織をつくり、客観的な資料を提示しなければ「信頼回復ができない」と強く訴えた。
礒﨑哲史議員
礒﨑議員は、昨年、統計法改正が行われて、民間団体にもさまざまなデータを出すように努力義務を課していることにもかかわらず、行政自身がずさんな対応をしたことを厳しくただした。また、特別監察委員会のメンバーに6人のうち5人が厚労省内に常設の監察チームを兼務していることから独立性が担保されているのか疑問視した。作成した報告書のたたき台も厚労省の職員が作成していたことにも触れ、「まったく独立性が担保されていない」と独立性を担保したと述べる厚生労働省の見解との矛盾を指摘した。