法案を参院事務総長に手交する桜井充、森ゆうこ、舟山康江ら参院議員

 国民民主党は20日、「国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法律案」(国家戦略特区停止・見直し法案)と「国家戦略特区域等に関する制度の運用における公正性及び透明性の確保を図るための法律案」(国家戦略特区公正性・透明性確保法案)を国民民主党単独で参院に提出。桜井充、森ゆうこ、舟山康江の各参院議員が事務総長に法案を手交した。

 国家戦略特区諮問会議のWGのメンバーが関係のあるコンサル会社が、特区に関連するコンサル料を受け取ったとの報道があった。加計学園問題同様、国家戦略特区が規制緩和の突破口というよりは、一部の利害関係者により恣意的・利益誘導的に利用されているような疑惑を生んでいる。また、特区指定の経緯について、政府が関係者と面会した事実を隠ぺいしようとしたり、記録を残さなかったりと、公正性・透明性が確保されていない。

 今回提出した2法案のうち国家戦略特区停止・見直し法案は、国家戦略特区について、現在すでに特区として事業がスタートしているものは除き、新たな特区指定を停止し、2年以内を目途に抜本的な見直しを行うことを義務化するもの。さらに国家戦略特区公正性・透明性確保法案によって(1)運用にあたって公正性・透明性を確保し、特定のものに不当な利益を与えて国民の疑惑を招かないようにすると法律に明記し、そのために必要な体制の整備等を行う(2)利害関係を有する場合、国家戦略特区諮問会議の有識者議員になれないこととする(3)構造改革特区、総合特区法についても(1)と同様の規定を整備することとする。

 提出後の記者会見では、桜井議員が法案の概要等を説明。森議員は、特区に関するヒアリングの記録がないと言っていたのが出てきたなど、これまでの政府とのやりとりの経緯や、WGメンバーとコンサル会社の関係などについて問題点を指摘した。

PDF「[適用停止]法律案要綱」[適用停止]法律案要綱

PDF「[適用停止]法律案」[適用停止]法律案

PDF「[公正性・透明性の確保]法律案要綱」[公正性・透明性の確保]法律案要綱

PDF「[公正性・透明性の確保]法律案」[公正性・透明性の確保]法律案

PDF「[公正性・透明性の確保]新旧対照表」[公正性・透明性の確保]新旧対照表

記者会見の様子

記者会見の様子