窓ガラスが割れ営業できなくなった飲食店  

 国民民主党災害対策本部の森ゆうこ副本部長と地元の青木愛副本部長は14日午後、千葉県館山市、鋸南町で台風15号の被害状況を視察して回った。金丸謙一館山市長、白石治和鋸南町長から災害状況や国に対する要望を聴取し、現地に派遣されていた内閣府の防災対策担当者に国が積極的な支援を行うよう求めた。視察には党千葉県連幹事長の天野行雄県議会議員が同行した。(写真は窓ガラスが割れ営業できなくなった飲食店)  

■住宅や農業などに多大な被害

 館山市、鋸南町では懸命な復旧作業が続けられているものの、多くの家屋で停電が続いている。停電のため信号が滅灯していたり、倒壊した電柱がそのままになっていたりする場所もあった。屋根が壊れたり、ガラスが割れている家屋が目立ち、海岸に近い地域では8割ほどに被害が出ていた。近く雨が降るとの予報が出ているため、ブルーシートで屋根を覆う補修作業が方々で進められていた。

屋根や壁が倒壊したガラスハウス

屋根や壁が倒壊したガラスハウス

 花や果物を栽培するガラスハウスは、屋根や壁が倒壊し、作物も倒れて地面には割れたガラスが散乱していた。

 保田漁港にある漁協直営店の「ばんや」は建物が壊れ休業していたが、営業再開に向け復旧作業を行っていた。

漁港の復旧作業を視察。


漁港の復旧作業を視察。

■国への要望

 館山市からは、停電・断水か続いていることから、市内のホテルや旅館に被災した住民が緊急避難として宿泊できるようにしたいとの要望があった。両副本部長がさっそく内閣府に問い合わせると、「みなし避難所」として活用する方法があるとの説明があったため、市が申請してくるのを待つのではなく、国の方から制度の活用方法、申請方法について積極的にアプローチするよう求めた。

金丸謙一館山市長から要請を受ける

金丸謙一館山市長から要請を受ける

 また、農業、水産業への被害状況を含め、被害の全容が分かった段階で、南房総の自治体が共同で国に支援を要請したいとの意向が表明された。

被害状況について詳細に話を聞いた。

被害状況について詳細に話を聞いた。


白石治和鋸南町長から話しを聞く

白石治和鋸南町長から話しを聞く

 鋸南町からは、高齢化率が高く、住宅の補修や片付けを自力で行うのは難しい世帯が多いので人手が必要だとの要望があった。

■災害ボランティア

 現地では住民や、市外からのボランティアが支援物資の仕分け、配布、倒木や壊れた建物の片付け、炊き出し、交通整理などを行っていた。両副本部長は、各地で活動しているボランティアに謝意を伝え、激励した。ボランティアからは、活動の留意事項として、停電・断水を踏まえ飲食は自分で用意する、ケガをしたり、熱中症にならないように自己管理する、受付が昼までなので早めに到着する、などの声が聞かれた。

 視察を終えた森副本部長は、「今回の視察を通し、住宅や地場産業への被害が甚大で、復旧・生活再建にかなり時間がかかることを分かった。災害支援の諸制度を最大限活用し、生活再建、農業・水産業等への支援が進むよう、災害対策本部として中長期的に取り組んで行く」と語った。

参考 Twitter参議院議員森ゆうこ@moriyukogiin

台風15号は各地に深刻な被害をもたらしている。

台風15号は深刻な被害をもたらしている。