「賛成は、苦渋の決断」。12日、参議院の予算委員会で令和2年度 第2次補正予算案の採決があり、森ゆうこ議員が立憲・国民.新緑風会・社民共同会派を代表し、賛成の立場から討論を行った。森議員は、予算審議を巡る与党自民党の迷走、実態の不明な政府事業の委託会社や多層的な下請け構造の問題などを指摘。適切な予算執行を担保するためにも「国会を閉じるな」と強く訴え、討論を締めくくった。
賛成討論の冒頭、参院予算委の理事を務める森議員は、今回の補正予算案の審議において自民党衆院国対らが(1)参院での予算審議を後回しにして衆議院の法案審議を優先させようとしたこと(2)参院では締めくくり総括質疑が行われなかったこと、等を取り上げた上で「参議院は衆議院や官邸の下請けではない」と強く反発した。
補正予算案には、窮状を訴える国民の声に基づき、野党が強く提案してきた「国民生活と経済のために、出来るだけ早く実施をしなければならないもの」が多数盛り込まれており、「賛成せざるを得ない」としたものの、「賛成は苦渋の決断だ」とも述べた。
補正予算を巡る問題点として森議員は(1)日本国憲法83条に抵触する恐れもある10兆円もの巨額の予備費(2)政府の持続化給付金事業を委託された幽霊会社のような受託企業(3)担当官庁さえ実態が把握できていない、政府事業の孫請け・玄孫受けの「多層的下請け構造」など、予算執行での問題点を挙げた。
アベノマスクのような事業に巨額の予備費が再び使われたり、給付金等の適切な支給を担保するためにも「国会を閉じるべきではない(国会を閉じるな)」と強く訴え、討論を締めくくった。