奥野総一郎

 「横串を通し、文書管理の統一基準を設けるべきではないか」。総理主催「桜を見る会」をめぐる問題に関し、20日、衆院内閣委員会が開かれ、国民民主党から奥野総一郎議員が質疑を行った。奥野議員は、招待客関連文書の保管期限が省庁によってまちまちで、一部では既に破棄されたことを厳しく批判した。

 また奥野議員は、いくつかの省庁に割り当てられた招待客の人数が過去10年間、ほぼ横ばいだったことを指摘。「招待客人数が民主党政権の時から2倍近くに膨れ上がっているのは、首相官邸や政党への割り当て人数が増えたせいではないか」とただし、各省庁に割り当てられた招待客数の推移に関するデータの提出を求めた。

 さらに安倍晋三事務所主催の「前夜祭」に出席した多くの客が、前夜祭が開催されたホテルに宿泊していなかったという一部報道を取り上げた上で「同じホテルに宿泊していなかったのなら、格安の宴会代金の前提が崩れる。利益供与に当たりかねない値引きではないか」と問いただした。菅官房長官は、事実関係は総理答弁の通りだったと考えているとした上で、「仮定のことを前提に答えられない」と答弁。この答弁を受け奥野議員は「やはり総理本人の答弁がないと分からないことが多い。ぜひ予算委委員会集中審議の場で答えていただきたい」と述べ、質問を締めくくった。

 上記質問の他、奥野議員は(1)官邸が推薦してきた招待客を内閣府がきちんとチェックしているのか(断ることがあるのか)(2)内閣府等が招待客名簿を1年未満で破棄した場合、次の年にどのように招待客の重複を避けることができるのか(3)来年の「桜を見る会」を中止した理由(4)来年度当初予算の概算要求で「桜を見る会」関連の予算要求を3倍以上に急増させた理由、などについて質した。