衆院予算委員会反対討論後藤祐一議員

 国民民主党の後藤祐一議員は28日、衆院予算委員会で令和元年度補正予算の討論に立った。昨年の台風による深刻な災害からの復旧・復興のための予算の必要性を昨年の臨時国会から国民民主党が主張してきたにもかかわらず、ここまで予算編成が遅くなったことに「被災地軽視だ」と強調した。

 後藤議員は、今次補正予算に計上されている「がれき」除去の予算などは、昨年中に必要だったため予備費の流用で対応していることを説明。土砂の除去予算などはすでに交付決定が実質的に決まっていて工事が実施済みであり、あとは補正予算が通ってお金が振り込まれるのを待つものであるのに、「なぜここまで補正予算が遅くなったのか」と疑問を投げかけた。昨年の臨時国会で「桜を見る会」の問題が明らかになり、政府・与党が予算委員会を開きたくないために補正予算を先送りしたのではないかと指摘し、このような態度は被災地軽視で「言語同断だ」と強く迫った。

 ほかに後藤議員は、ポイント還元のための予算は当初予算2798億円が大幅に不足し、補正で1497億円積み増して不公平さが拡大していること、米国からの兵器購入ローンがなぜか経済対策として盛り込まれていること、世界レベルの宿泊施設の整備促進は特定のホテルだけを応援するもので不公平であること、決算剰余金の2分の1は国債の返済に充てることを財政法で定めているにかかわらず守っていないことの財政当局の責任等をあげ、本補正予算に反対とした。

 補正予算は、予算委員会で与党等の賛成により可決された後、同日夜の衆院本会議で可決、参院に送付された。

PDF「令和元年度補正予算案への対応」令和元年度補正予算案への対応