参院本会議で21日、野党各党が共同提出した財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君問責決議案が審議され、決議案は賛成少数で否決された。採決に先立ち国民民主党・新緑風会を代表して古賀之士(こが・ゆきひと)議員が賛成の立場から討論を行った。
古賀議員は、金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書の件で、「政治の決断やリーダーの覚悟が、いったいどこに見られたのか」と麻生大臣自らが諮問した問題の報告書を受け取らなかった姿勢を批判。「報告書を、自分たちに都合が悪いからといって受けとろうとしないのは、まさに不誠実の極みだ。政治の責任を果たしていないのは当然ではあるが、それ以上に、学問への軽視、実務への侮辱、そして知識への拒絶に他ならない」と問責決議案提出の理由を語った。
5年に1度公表される年金財政検証がいまだに公表されていないことも「政府は選挙が終わるまで隠そうとしている」と指摘。財政検証が明らかになった際には、「国民の老後の安心を取り戻すため、与野党を越えて年金問題に真っ先に取り組んでいくことが必要だ」と呼びかけた。