参院本会議で賛成討論に立つ森ゆうこ議員

 参院本会議で21日、野党各党が共同提出した金子原二郎予算委員長の解任決議案が審議され、決議案は賛成少数で否決された。採決に先立ち、国民民主党・新緑風会を代表して森ゆうこ議員が登壇し、賛成の立場から討論を行った。

 まず森議員は、参院規則第38条第2項の「委員の3分の1以上から要求があったときは、委員長は、委員会を開かなければならない」と書かれている部分を取り上げ、「委員長は委員会を開かなければならない。金子委員長は、なぜ予算委員会を開かないのか?」と、金子委員長に予算委を開かずにいる理由を厳しくただした。「われわれが参院規則に基づき、正式な予算委員会開会要求を提出してから本日で70日。参院予算委員会でこのような露骨な先送りが行われた例は、平成以降なかった」と、予算委員長の委員会運営の不実さを指摘。

 その上で、金子委員長の言うように「与党が出席しないから委員会を開かない」という判断が許されるのであれば、「委員の3分の1以上から要求があったときは、委員長は、委員会を開かなければならない」という参院規則は無意味になると訴えた。

 そしていまだ収束がおぼつかない豚コレラ、辺野古新基地建設問題。実質賃金の大幅マイナス、日米貿易交渉、米最新鋭ステルス戦闘機F35Aの墜落と原因解明が進まないままの大量購入の約束、イージスアショアの候補地選定、世界的な好景気の陰り、米中貿易摩擦やイランと米国の対立、そして年金制度のあり方など、国家が直面する重要課題が山積していることを指摘。

 森議員は「今やるべきことは、私たち国民民主党が掲げる『家計第一』の政策。徹底して家計を豊かにし、賃金を上げる政策。そして異次元の『金融緩和』ではなく、異次元の『少子化対策』。3人子どもがいる家庭には1千万円支給。財源は『こども国債』」と述べた上で「参院選挙の前に国民の皆さんが選択できるように、堂々と議論しようではないか」と早期の予算委開催を呼びかけ、討論を締めくくった。

参院本会議で賛成討論に立つ森ゆうこ議員

参院本会議で賛成討論に立つ森ゆうこ議員