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 立国社共同会派は12日、新型コロナウイルスの感染や営業休止措置などの影響を受けた国民などが裁判などの法的紛争の解決のために適切な法律援助を受けることができるよう、日本司法支援センター(法テラス)の業務の特例を定める法案を衆院に提出した。

 法案の正式名称は「新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた国民等に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律案」で、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置に起因する紛争についての民事裁判等の手続きで、代理人となる弁護士等の報酬・実費の立て替え、書類作成援助、法律相談などが援助の対象になる。援助を受けるためには、少なくとも新型コロナウイルス感染症及びまん延防止のための措置の影響により収入の著しい減少があったことを要することを日本司法支援センターが業務方法書で定めることを求める。

 法案提出後、提出者のうち階猛衆院法務委員会筆頭理事、松田功立憲民主党法務部会長、稲富修二国民民主党法務部門長が記者会見を開いて法案の概要とねらいなどを説明した。階議員は、「新型コロナウイルスで家賃支払いや倒産など経済面での紛争の増加が予想される」として、東日本大震災時と同様の特例法を制定する必要があると説明。ほかにも考えられるケースとして減収による住宅ローンや事業資金借り入れの返済困難、雇用主との労働問題などを挙げた。法テラスの通常の支援を受けるためには4人家族の場合、月収約30万円以下、不動産などの資産300万円以下などの資力要件が定められているが、今回提出した法案では、新型コロナウイルスに起因する収入の著しい減少があったことを資力要件の基本的な考え方とし、新型コロナウイルス関連の他の給付金制度と同様になるべく簡便な方法で判定できるようにしたいと説明。今後、他党にも呼びかけてできるだけ早い成立を目指すという。

PDF「【概要】新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた国民等に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律案概要」【概要】新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた国民等に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律案概要

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