「家計第一」の経済政策

  • アベノミクスの最大の弱点は、家計消費が伸びないことです。企業収益は増えましたが、一部の経営者の富の増加にしかつながっていません。一方、国民の実質賃金は低下しています。年金だけでは満足な生活ができないことも政府は認めました。生活は悪化し、消費は低迷し、経済は停滞しています。さらに、大規模財政出動により、国の借金は増え続けています。

  • 国民民主党は、「家計第一」。家計を支援し、消費を活性化させます。人への投資で、一人ひとりの能力が存分に生かせるようになれば、家計も企業も豊かになります。「地域活性化」により、地方が立ち直れば、都市も豊かになります。

消費税

  • 約束した議員定数削減も果たされていません。高所得者が得をする軽減税率や、一部の人だけが得をするポイント還元を伴う、今回の消費税引き上げには反対します。『家計支援こそ成長力』。社会保障財源の確保は必要ですが、消費拡大による景気回復を十分に果たさなければ、消費税引き上げを行うべきではありません。引き上げの前に、先行して子育て支援拡充を行うため、「子ども国債」を発行します。

所得再分配機能の回復

  • 一般の家庭が少しでも余裕を実感できるようにする一方、富裕層には応分の負担をしてもらい、そのお金を社会に還元します。NISA等の拡大により、家計の金融資産形成を応援します。同時に、高所得者層は金融所得の割合が高いことから、金融所得課税により所得再分配機能を強化します。

  • 「所得控除」から「給付」(給付付き税額控除)へと税体系を大きく変えていきます。給付を社会保険料の支払いと相殺すること等により、実質的な可処分所得を底上げするとともに、無年金者、生活保護世帯を減らします。

  • 「GAFA」と呼ばれる巨大IT企業などがビジネスを展開し利益を上げている国でほとんど納税していない実態を踏まえ、国際社会と協調して課税を強化していきます。

厚く、豊かな中間層の再生

  • 従来の子育て支援策を抜本的に拡充するとともに、非婚化・晩婚化の進展が少子化に及ぼす影響を踏まえ、若い世代に対する結婚・出産支援策を強化し、「希望する人が安心して結婚、出産できる社会」をつくります。

  • 非正規雇用の待遇改善を進め、さらに産業政策により正規雇用を増大することで、賃金や可処分所得を増やし、「若者が将来に希望を抱ける社会」をつくります。

  • 社会保障制度の充実・安定化を図ることで将来不安を軽減し、「現役世代も高齢者も安心して消費できる社会」をつくります。

家計の負担軽減

①子育て支援(詳細「厚生労働」の「子育て」)

②家賃の負担軽減

  • 年収500万円以下で、賃貸住宅で暮らす世帯の家賃について、月10,000円の補助を行います。住環境の改善が実現できれば、子育て支援にもつながります。

③特定支出控除の拡大

  • 職業の違いによる税制の不公平の是正、確定申告の機会拡大の観点等から、給与所得控除等を見直しつつ、自動車の任意保険料、塾代等の民間教育費等について特定支出控除の対象とすることを検討します。

④雇用・賃上げ企業の減税

  • 中小企業の社会保険料事業主負担軽減や雇用促進税制拡大等により、企業活動を支援し、従業員の手取り増につなげます。賃上げを行った企業とそうでない企業との間で、法人税率に差をつけます。中小企業に適切な支援をしつつ、最低賃金は、「全国どこでも時給1,000円以上」を早期に実現し、さらに暮らしを底上げします。

⑤人への投資

  • 児童手当増額、教育無償化、待機児童解消等により、日本の将来を支える人材を育成します。

⑥ 経済基本法の制定

  • 成果の出ないアベノミクスに代わり、経済・財政・金融・予算に係る新たな枠組みについて法律を制定します。

中小企業支援(詳細「経済産業」の「中小企業」)

  • 中小企業の社会保険料事業主負担軽減や雇用促進税制拡大等、企業活動を支援し、従業員の手取り増につながる政策とします。

「総合的な農業者戸別所得補償制度」の導入(詳細「農林水産」の「田園からの産業革命」)

  • 「総合的な農業者戸別所得補償制度」を導入し、農業を地域再生の柱にします。

マイナス金利の撤回

  • 無理やり物価を引き上げようとしても、賃金上昇が追い付かなければ暮らしは苦しくなる一方です。特に、マイナス金利は、預金者にデメリットが大きいだけでなく、金融機能低下を招きかねない政策です。また、緩和の前提であった「持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する」という政府・日本銀行の2013年の共同声明の内容は実質的に反故にされ、事実上の財政ファイナンスにより財政危機、金融危機のマグマは溜まり続ける一方です。

  • デフレ脱却・為替の安定に努めつつも、マイナス金利は撤回させ、金融政策は現状を踏まえ、より柔軟に行うよう、日本銀行に対して促します。