国民、立憲、無会、社民の野党3党1会派は1日、「国家公務員制度改革関連3法案(国家公務員法等改正案、国家公務員の労働関係に関する法律案、公務員庁設置法案)」を共同で衆院に提出した。

 本3法案は、国家公務員の労働協約締結権を回復する法案であり、時代の変化に対応して国民のニーズに合わせた効率的で質の高い行政サービスの提供を実現するとともに、公務員としてやりがいを持って存分に能力を発揮できる環境を作るため、国家公務員制度改革基本法に基づいて自律的な労使関係制度を措置しようとするもの。

 国家公務員法等の一部を改正する法律案は、自律的労使関係制度の措置等に伴う人事院及び人事院勧告制度の廃止、人事行政の公正の確保を図るための人事厚生委員会の設置等の所要の措置を講ずる。また、幹部職員の任用等に関する内閣総理大臣及び内閣官房長官の役割並びに内閣人事局の在り方については速やかに検討を行うとしている。

 国家公務員の労働関係に関する法律案は、自律的労使関係制度を措置するため、国家公務員(警察職員、海保職員、刑事施設勤務職員等を除く)の労働基本権を拡大し、団体交渉の対象事項、当事者及び手続、団体協約の効力、不当労働行為事件の審査、あっせん、調停及び仲裁等について定めるとしている。

 公務員庁設置法案は、国家公務員の任免、勤務条件等に関する制度並びに団体交渉及び団体協約に関する事務その他の国家公務員の人事行政に関する事務等を担う公務員庁を設置するとしている。

 法案提出後の記者会見には、国民民主党から後藤祐一、浅野哲、源馬謙太郎の各議員が出席。後藤議員は、本来民間準拠であるはずの日本の公務員制度が世界の趨勢から立ち遅れており、その改善のために政府・与党にも理解をいただき成立を目指すと表明した。

国家公務員法等の一部を改正する法律案概要

国家公務員法等の一部を改正する法律案要綱

国家公務員法等の一部を改正する法律案

国家公務員法等の一部を改正する法律案新旧対照表

国家公務員の労働関係に関する法律案要綱

国家公務員の労働関係に関する法律案

公務員庁設置法案要綱

公務員庁設置法案